遺産相続 2

相談前

相談者Aさんは、ある会社をBさんと共同で経営していました。会社建物はBさんが所有していたところ、Bさんがお亡くなりになったことで、Bさんの子らが、Aさんに会社建物を明け渡せと請求してきたという相談でした。
Aさんは、Bさんが書いた遺言のようなメモを持っており、そこには「死後、会社はAさんに任せる、Bさんのものは全てAさんに差し上げる」といった内容が書かれていました。
Aさんは、このメモがあるので、会社建物は自分が譲り受けたのであり、明け渡す必要はないとの主張でした。

相談後

これらメモは遺言であるとして、家庭裁判所で遺言の検認手続きを行いました。
訴訟においては、メモが遺言として有効かどうかが争われたところ、結果的に遺言としては有効ではないが、Aさんの意思が尊重される形での和解が成立し、Aさんはその後も長期間にわたり会社建物を使って会社運営ができることとなりました。

弁護士からのコメント

本件で問題とされた「メモ」は、遺言書という文字もなく、チラシの裏に殴り書きされたようなもので一見して遺言として有効とは思えないようなものでしたが、当方は、遺言として有効であると主張しました。遺言の有効性が争われる事案は、結果が0か100かというように大きく異なります。当方は、AさんとBさんの関係を示す証拠を相当数出すなど、Bさんの思いとして、Aさんへの建物贈与の意思があったことの立証に努めました。その結果、Bさんの意思は尊重されるべきだとして、本件建物を相当期間使用できるという内容で和解が成立しました。

解決事例一覧

  1. 土地トラブル 1

    隣地との境界が争われた事例。訴訟で境界が確定。

  2. 土地トラブル 2

    宅地の前面道路の持ち分に仮登記が残ったままであった事案。仮登記権利者の相続人相手に抹消登記請求をすることで解決。

  3. 立退きを巡るトラブル 1

    ビルの建替のためテナントの退去が必要になった事案。交渉の結果退去が実現。

  4. 立退きを巡るトラブル 2

    飲食店が明渡しを求められた事例。当初呈示額の5倍の立退料で解決。

  5. 土地売買契約を巡るトラブル

    土地の売買契約を締結したのに、決済(移転登記)を拒まれた事例。勝訴的な和解で解決。

  6. 管理費回収

    マンション管理費の長期滞納事案。法的手続きにより弁護士費用含め全額回収。

  7. 漏水トラブル

    漏水により損害が生じたとして、ビルオーナーがテナントから訴えられた事例。ビルオーナーの勝訴で解決。

  8. 任意売却

    ワンルームマンション投資の失敗により、ローン返済ができなくなった事案。

  9. 建築 1(請負工事の範囲)
  10. 建築 2(近隣トラブル)
  11. 建築 3(工事代金の回収)
  12. 建築 4(損害賠償)
  13. 遺産相続 1

    兄弟姉妹で土地の分割割合で争われた事案。調停・訴訟を経て、和解が成立。

  14. 遺産相続 2

    会社の共同経営者の「遺言」の有効性を巡る争い。遺言とは認められなかったが、和解により解決。

  15. 遺産相続 3

    兄弟の死亡後、亡くなった方の子供(姪)から遺留分減殺請求など1500万円の請求を受けた事案。和解により解決。

  16. 交通事故 1(後遺症認定)
  17. 交通事故 2(死亡事故)
  18. 交通事故 3(過失割合)
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